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フェアトレードコーヒーとは
私たちが飲んでいるコーヒーの半分以上は主にアジアやアフリカ、
中南米などの小さな家族経営の零細な農園で作られています。
このような農園のコーヒーに対して公正な価格での取引を保障した
コーヒーのことです。
小規模な農園が集まって組合を作り、中間業者を通さずに輸入業
者と直接取引をして、生産者の生活の安定・向上と生産が持続可能
になることを目指します。フェアトレードを支援する団体は、必要が
あれば、栽培や精製の技術を提供するなどして、一層の自立を支援
します。
 フェアトレードの国際組織(FLO)による公的な認証制度もあります
が、認証によらない良質のコーヒーも多くあります。
 一例としてはウィンドファームのブラジル ジャカランダ、エクアドル 
インタグ、メキシコ トセパン、ピースウィンズ・ジャパン東ティモール
フェアトレードプロジェクトのメキシコ マヤビニック、ネパリ・バザーロ
のネパールコーヒー(ヒマラヤンワールド)など、主にNGO組織が支援しています。


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ここで、コーヒー焙煎を仕事としている私が、残念に思うのは、
これら、フェアトレードの理念に基づき、日本で販売されている
フェアトレードコーヒーの焙煎豆でおいしいものが、殆どないこと
です。素材の生豆そのものがわるいのかといえば、そうではない
ものも多いです。
 大量焙煎で、本来のその豆に適切な煎り具合でない場合が
多く、豆のよさが十分に引き出されていないと思うのです。
 その解決方法は、日本中の中小のロースターにもっともっと
この生豆を買ってもらうようにして、それぞれの焙煎店の個性を
出しながら、豆のよさを最大限に引き出して販売してもらうのが
一番だと思うのです。そういうお客様はコーヒーに向ける期待度
が高い、味にもうるさいのです。しかしそういうお客さんを味方に
つけたら未来はある。草の根のファンがもっとついて、産地ももっと
品質向上に努力する機会になると思うのだけれど。。。。

 しかしフェアトレードの向かう傾向としては、大口の企業などに
買ってもらうところも多いから、生豆そのものの香味をUPさせる
ことへはなかなか向かわないと思うのです。
 フェアトレードコーヒーという理念がそのまま続いたほうがいいのか、
よくわからなくなってきました;;
私たち日本人にとっては、もう少し違う方向性で、産地に目を向けて
もらうほうがよいのではないか、などど思うこのごろです。
 3月3日からのメキシコ産地訪問では、フェアトレードコーヒーに
ついてじっくり考えてきたいと思います。
# by coffeeranger | 2008-02-22 00:16 | フェアトレードコーヒー
ストレートとブレンドどっちが大事?
講座をやっていると(特に開業志望者向け)タイトルのようなことを
よく聞かれます。

「最近のコーヒー生豆は、おいしくなった」と言われます。(昔はよかった
とわれても、第二次大戦前後のコーヒーの味のことは、知る由もないので、
今のコーヒーの味で考えています)また、スペシャルティコーヒーという
コーヒーの概念とのカッピングによる産地ごとコーヒーの客観的な評価も
加わり、近年のコーヒー事情は10年以上一昔前とは一変し、ブレンドせざる
おえないもの、よりもストレートで且つ「シングルエステート」(単一農園)の
評価が予め出来るようになりました。

例えば、「○○○農園、○○○農協のケニア」、みたいにです。これはこれで
一つの世界があります。
その結果、ストレート至上主義のようなお店も色々出てきて、ブレンドは
一時影を潜めそうな瞬間がありました。
しかし、あまりよくないコーヒー素材を、ブレンドでよくするという意味合いの
強かった時期は過ぎ、コーヒーの味の個性をより際立たせるのにブレンドを
積極的にやっていくという方向性となり、ブレンドならではの醍醐味も、重要視
されることになってきたと喜んでいます。

ブレンドは、焙煎のプロだけのものではなく、コーヒー好きの人たちも、
手元にあるコーヒーが3種類位あれば、ブレンドの世界に足を踏み入れて
ほしいと思います。

コーヒーの世界は奥深い、でも楽しいと感じてもらえると思っています。
# by coffeeranger | 2007-11-21 08:17 | 旬のコーヒー豆
メキシコ マヤビニックとバツィル・マヤ
9月に来日したメキシコの生産者から頂いた豆をようやく焙煎。
メキシコ マヤビニックとバツィル・マヤ_e0014448_933017.jpg

(BMと書いた方がバツィル・マヤ)
私が顧問を務めるFTPで支援しているマヤビニック(以下、MV)は
422のファミリーが加入するコーヒー中心の生産者組合、一方
バツィル・マヤ(以下、BM)は112のファミリーで構成される小規模
組合。
中身はBMの方がMVよりも先輩格。組合員の教育、研修に力を
入れており、組織力も俄然上という。BMの母体は、CEDIACという
先住民人権センター(NGO)です。

焙煎したコーヒーの味だけで評価すると、MVの味は、ポテンシャル
があります。際立った個性はないものの、コロンビアマイルド、みたい
な柔らかい味と軽やかな酸味。BMもそれなりにおいしいですが、
個人的にはMVに軍配です。
# by coffeeranger | 2007-11-02 09:40 | コーヒー物語
エチオピア
エチオピア_e0014448_9145064.jpg12月2日(日)に世田谷・下馬でエチオピアコーヒーセレモニーの会をやる予定です。(詳細は決まり次第UPします)そんなこともあって、GLAUBELLでは今エチオピアのコーヒーを暫く扱います。

エチオピアには4つのコーヒー主要エリアがあります。
 1、シダモ 2、ハラー 3、レケンプティ 4、ジンマ

特にシダモ(とりわけ、イルガチェフェ地区)、ハラーが優良のエチオピアモカを
産出するエリアとして名高いです。

GLAUBELLは今までにエチオピアモカ イルガチェフェをずっと焼いてきました。
エチオピアの中では、フルーティな香味が大好きです。コクもあり、浅めではなく
深めの煎りがこのモカらしい味わいを伝えられると思います。

今回GLAUBELLでは、エチオピアモカ イルガチェフェを販売します。
煎りはフルシティロースト(中深煎り)で、100gからお受けします。
ご希望の方はGLAUBELLメールフォームへ。

エチオピアモカ イルガチェフェフルシティロースト
600円/100g(+メール便送料80円)
1200円/200g(+メール便送料100円)
1600円/300g(+メール便送料160円)
2000円/400g(+メール便送料160円)
# by coffeeranger | 2007-10-31 09:24 | 産地
ドーナツドリッパーについてのFAQ
ドーナツドリッパと上手に付き合うためのポイント
ドーナツドリッパーを使用されているお客様から
よく聞かれることです。

Q 今までコーノ式を使っていて、同じようにやったら濃くなりすぎて
しまった。どうすれば、今までのような味になるのか。

A 抽出器具が違えば、表現する味の方向も若干異なると思います。
それは予め理解しておいてください。

その上で、ドーナツドリッパーでコーノ式の味に近づけるには、まず

1 . 少し粗めに挽いたコーヒー粉を使う
2 . 蒸らし時間を心持少なめにする
3 . 最初の一滴が落ちてきたら、抽出時間を早めにする

で、やってみてください。

Q 穴が大きいので、思い切って湯を注げないのですが
どうすればよいでしょうか。

A そもそもコーヒー抽出は抵抗があまりなく自然な加速で
湯が落ちるのがよいです。(ドリッパーの壁の角度とか、穴以外の
ドリッパー本体は、湯の通り道の抵抗となります。抵抗が出来る
だけ少なく湯がコーヒー粉に浸透し、落ちていくことで、おいしい
クリアなコーヒーが出来上がります。ですので、穴のことは気に
せず、いつも通り、湯を注いで下さい。
ドーナツドリッパーについてのFAQ_e0014448_7345338.jpg

# by coffeeranger | 2007-10-12 07:34 | 抽出



私とコーヒー焙煎の日々
by coffeeranger